女性と音楽研究フォーラムは、「女性と音楽」への関心をひとつのキーワードに、演奏家、研究者、教師、学生、図書館員等さまざまな職種のメンバーから構成されています。音楽をジェンダー、フェミニズムの視点から研究し、多くの人に広めることを目指して、1993年に結成されました。来年2023年は創立30年周年を迎えます。
活動内容は、会員の研究発表や講師を招いての勉強会を中心に、女性作曲家のコンサートやレクチャー、会員の執筆による翻訳や出版などです。会員になると、会の運営に参加することができ、女性と音楽に関する情報も得られます。演奏、鑑賞、教育、企画等に関心のある方、どなたでも入会をお待ちしています。
女性と音楽研究フォーラム代表 辻 浩美
■コンサート情報:2024年11月
【当フォーラム主催公演】
女性と音楽研究フォーラム 結成30周年記念コンサートを開催いたします。
「今、聴きたい 女性作曲家たち ~歌とピアノ、ヴァイオリンで綴る多彩な響き~」
2024年11月17日(日) 14:00ー 会場: HAKUJU HALL
<チラシ> 画像をクリックしますとチラシPDFが開きます
■出版情報: 2023年9月
『「ピアノを弾く少女」の誕生~ジェンダーと近代日本の音楽文化史』
当フォーラム結成初期(1990年代)からの会員で、2008年から2020年まで代表を務めた玉川裕子さんが、このたび、長年にわたって温め、研究を重ねてきた成果をまとめ、青土社より新著として出版しました。
本書は、「日本という文化圏で生まれた自分が、なぜ異なる文化圏で発展した西洋音楽をやっているのだろうか?」との自身の疑問を出発点とし、「ピアノを弾く女性」を手掛かりとして、近代日本でピアノが「文化資本」となった経緯、和洋二種の音楽文化が接触して一方が優勢になっていった過程、そして音楽文化がジェンダー規範とどのように結びついていったかを明らかにしていくもの
で、3部6章と二つのIntermezzoから成り立っています。
折に触れて当フォーラム例会で発表して問題意識を発展させて、まとめ上げた渾身の力作です。多くの方々にお読みいただければ幸いです。
詳細は、出版社のホームページをご覧ください。(文・市川啓子)
http://www.seidosha.co.jp/book/index.php?id=3846
■出版情報: 2023年2月
『ポリーヌに魅せられて ジョルジュ・サンド ツルゲーネフ ショパン サン=サーンス リストたちが讃えた才能』
当フォーラムを立ち上げ、2007年まで長年にわたって代表を務めて当会の土台を築いた小林緑さんが、このたび梨の木舎より新著を出版しました。ポリーヌ・ガルシア=ヴィアルド研究の集大成であり、彼女について日本語で読む事のできる大変貴重な著作です。
何よりもポリーヌに対する愛に溢れた1冊です。同時に、19世紀音楽史の常識にさまざまな問いも投げかけられています。是非、多くの方にお手にとっていただければと思います。
梨の木舎のHPもご参照ください。
https://nashinokisha.theshop.jp/items/71240535
また、「長周新聞」に掲載された書評を下記からご覧いただけます。